内科

急性期疾患

内科疾患は多岐に渡り、一つの主訴でもさまざまな疾患が鑑別になります。
例えば,呼吸苦といっても2-3ヶ月前から労作時の呼吸苦を認めているのか？
今朝から突然呼吸苦が認められるようになったのか？
という経過によっても想定される疾患は異なります。
また随伴症状といって、主訴以外の症状、所見まで丁寧に拾げることで真の病態生理に近づき、
診断に結びつられることもあります。
このように主訴から想定される疾患を鑑別し、経過、身体所見、随伴症状、罹患頻度などを
総合的に結びつけて解剖学、生理学的に診断に迫るのが当院が掲げる内科の疾患診断プロセスです。
従って、問診、身体所見の診察には時に時間を要することもあります。
また第2の聴聴診器と呼ばれる超音波検査（エコー検査）を組み合わせることで、
より診断精度を上げることができるため,エコー検査にも力を入れており、
必要時には積極的に推奨させていただくこともあります。

慢性期疾患

大きく２つに分類できます。
一つが、大きな病気になる前、特に自覚症状を認めることはないが将来の重症疾患への予防を目的とした１および２次予防、
もう一つは疾患が既に発症してしまった（入院歴などもある）が、再燃を予防したり、再入院にならないように
薬剤を細かく調整していく3次予防です。
１および２次予防の代表的な疾患としては、生活習慣病（糖尿病 脂質異常症 高血圧症）があります。
これらは将来の動脈硬化リスクをしっかりと加味して、個々人に合わせた最適な治療目標を設定することが重要になります。
そして、いずれも独立した病名にはなりますが、動脈硬化性疾患という大きなひとくくりで考えると、
しっかりと動脈硬化を予防するための食生活、運動習慣、禁煙指導をまとめて行っていくことが必要になります。
当院では、もちろん治療に手を抜くことはありませんが、疾患の根本への対応ができるような
生活習慣へのアプローチのアドバイスにも積極的に対応していきます。
また、3次予防に関しても、15年の総合内科の経験をから、common diseaseと呼ばわれる疾患に関しては
かなりの症例の経験があるため、患者さんのQOLと将来の再燃予防のバランスを考えた
適切な治療プランを提案していくことができます。
担癌患者さんにも前所属病院で緩和ケアチームリーダーを兼任してきた経験を元に、疼痛コントロールや
その他の症状緩和に関してご相談いただければ、積極的関わらせていただきたいと思っております。
これらの症状コントロールには漢方薬をはじめとした東洋医学的なアプローチが奏功する場合もありますので、
当院では漢方内科的なアプローチにも力を入れております。